(opinion) 違反者からのオファー

~入管法違反者からのオファー(依頼)に関して~

個人的に、入管法違反者からの依頼には非常に抵抗を感じる。
生業である以上、’乗車拒否’はよくないだろうが、どうもピンとこない。

もちろん、違反者も、単に入管法違反であってわたし自身に危害をもたらす訳ではないのだが、以下の二つの理由によって避けて通りたいと常々思っている。


まず、自己本位な考え方をお持ちの方が多いように推察するためである。

我らの好むと好まないとに関わらず、所属している国家には規範としての法律(ルール)がある。
そして、その規範によって、国家、社会の秩序は保たれている。法律違反に陥ってしまった方に関しては、その規範よりも自己の理屈を重視しているように見受けられるケースが多くある。


次に、大変恐縮であるが、業務報酬に関して請求がしにくいことである。

違反者に関する手続は、通常のケースに比べて、時間と手間を多く必要とする。よって、当然、ご提示する金額も大きくなってくる。
崖っぷちにいる人に大金をお願いすることは、わたしには精神的に辛いのだ。


先日、入管に収容されている人から、仮放免と在留特別許可をハンドルしてもらいたいという電話があった。

技術的には相談者の希望をかなえるチャンスはあるように見受けられた。
また、専門家の興味としては、チャレンジたいという気持ちもあった。
在留許可を手に入れるためなら、多額の報酬を支払うための金銭もどこからか調達してくるかもしれない。

しかし、幸い、自身のクライアントからの依頼が立て混んでいることもあり、自分の方針に従って、オファーは受けなかった。
相談者には、あなたの希望をかなえるチャンスはお聞きするところ少しは残っていると伝え、できるだけの具体的なアドバイスをして、自分でがんばってみるようにと話し電話を終えた。









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